2007年8月15日水曜日

セカンドライフって

最近よくセカンドライフというネット上の仮想世界のことが記事になったり、本になったりしている。
セカンドライフとは以下のようなものらしい。


 2006年末あたりから、盛り上がりを見せる「セカンドライフ」。ネット上に築かれた「仮想世界」で、世界中のユーザーがこの空間に入り、現実世界さながらの「もう一つの人生」をすごしている。
 元々は米リンデンラボという一企業が運営するサービスだが、この空間の中に名だたる大企業が次々と自社施設を作り、大物ロックバンドがライブを開催し、高級ブランドがショーを開くなど、参加者自身が“世界”を押し広げ、大変な騒ぎになっている。さらにセカンドライフ内での稼ぎだけで食べている人がいるとか、1億円以上の資産を築いた人が登場した、など景気のいい話も聞こえてくる。
ここ数カ月でセカンドライフのユーザー数は急増しており、2007年3月13日時点での総アカウント数は、全世界で約460万人。
 では、セカンドライフはいったいどんな世界なのだろうか。セカンドライフを楽しむには、専用ソフトをダウンロードする必要がある。現在ソフトはWindows、Mac、Linuxの3種類が用意されている。利用料は、もちろん無料。お金が必要になるのは、アイテムを買ったり土地を借りたりと、ドップリ仮想世界に浸った後の話。見て歩くだけなら、一切お金は必要はない。
 ソフトを起動してログインすると、仮想世界が3次元で描かれる。自分のキャラクター(アバターと呼ぶ)は前後左右に歩けるだけでなく、自由に空中を飛び回れる。また遠くに移動したいときはテレポートも可能だ。ネットでつながった仮想空間だから、まわりには自分以外にも人がいる。「チャット」を使えば近くにいる人に(文字で)話しかけることも可能だ。世界中のユーザーが集まっているので、公用語は英語。だが恐れることはない。非英語圏のユーザーも多く「スペイン人だから英語はカタコトです」などと話している光景もよく見かける。また日本人が多い地域もあり、そういう場所では日本語でも会話できる。
 セカンドライフの大きな特徴は、コンテンツの大部分はユーザーが作り出したものである、という点。巨大なお城からアバターが身に着ける小さなアクセサリーまで、すべてユーザー自身がセカンドライフ内で制作しているのだ。具体的には直方体、円柱といった数種類の単純な物体を変形し、組み合わせることで目的のものを形作っていく。さらにリンデンスクリプトと呼ばれる独自のプログラミング言語が用意されており、これを駆使すれば運転できる車や実際に遊べるスロットマシーン、雪山をすべるスノーボードなどなど、様々な「しかけ」を作ることが可能だ。 セカンドライフには「ここまでしか用意されていない」という限界がない。ユーザーのアイデア次第でいろいろなアイテムが作れる。
 セカンドライフには「リンデンドル(L$)」という通貨が用意されている。これは、仮想世界で買い物をするときに用いる。このリンデンドルの入手方法はいくつかあるが、一番シンプルなのはリンデンラボのWebサイトで購入する方法。為替レートは日によって違うが、大体1ドルで、250リンデンドル前後が手に入る。これで買えるのは、一般的な価格の洋服1~2着程度だ。リンデンドルを現金(米ドル)に換金することも可能なのがセカンドライフの特徴で、ゲーム内で稼いだお金で(現実世界で)暮らす、ということも不可能ではない。実際、セカンドライフ内で不動産開発をして、1億円(正確には100万ドル)相当の資産を築いた人までいるのは、冒頭に書いたとおり。このため、セカンドライフを金のなる木、もといビジネスチャンスととらえて意気込んで参加してくるユーザーもいるようだ。
 では、企業はセカンドライフ内でどんな活動をしているのだろうか。トヨタ、日産、マツダ、BMW、メルセデス・ベンツといった自動車メーカー、IBM、デル、AMDなどのパソコン関連、ソニーBMGや東芝EMIなどのレコード会社、ロイター、CNET、WIREDなどのメディア企業……。このほかにも、とても挙げきれないほどの企業がセカンドライフに“進出”している。しかし、現在は「企業がセカンドライフに進出!」というだけでニュースになる時期でもあり、活動内容としては模索段階といったところ。自社の商品をセカンドライフ内で作って配布・販売したり、ユニークな店舗や施設で集客する、といった内容が多い。 そんな中、IBMは、セカンドライフ内でミーティングや研修を行うなど、ビジネスツールとしての可能性を探っている。2006年11月にはCEOがセカンドライフ内で新規事業を発表するなど積極的だ。


 こういう解説を読んでもいかがわしさだけで、まったく魅力を感じない。実際に体験しないと分からない部分はあると思うが、まず体験しようという気持ちがおきない。
 どうもセカンドライフを無理やりブームにしようとしている仕掛け人がいそうだ。電通が仕掛け人ではないかとも言われている。実際にブームになっているのか。最近企業のマーケティング担当者はセカンドライフを見限り、撤退し始めたと言う。その理由の一つは、公式発表で800万人以上とされるセカンドライフのユーザがひどく誇張されたもので、多くはサインインはするもののそのまま戻ってこないということのようだ。また、仮想世界のレギュラー訪問者 (同時ログインは最大でも40000人程度)は世界内でのマーケティングに興味がないばかりか、ReebokやAmerican Apparel といった企業店舗の存在に怒り、攻撃をかけてくるという。
 ユーザーがセカンドライフで利益を上げることができるのか。1月31日時点で無料アカウントを含めた全380万アカウントのうち、利益を得ているユーザーは1万人で、現実空間でもユーザーが暮らしていくだけの利益を出しているのは数百人とのこと。最も利益を得たユーザーで1年間に10万~20万ドルほど稼ぎ出した例があったとはいうものの、まとまった利益を得ているユーザーは全体のユーザー数から見れば限りなく0に近い割合でしかないらしい。

 そもそもセカンドライフに時間を費やす人のファーストライフはどうなっているのだろう。

0 件のコメント: