2007年8月11日土曜日

マニア禁止のオーディオイベント

オーディオ業界の有志で構成する「my-musicstyle 実行委員会」は、CDやレコード、iPodなどに入った手持ちの楽曲を、専門家が構築したオーディオシステムで再生し、音質の違いを体験してもらう無料イベント「MY-MUSICSTYLE_VOL.2」を、2007年9月1日に東京・原宿のイベントスーペース「EX'REALM」で行う。
 iPodや携帯電話などで音楽を聴いている10~30代に「ちゃんとした音」を体験してもらうためのイベントで、「オーディオマニアは対象外」としている。高音質を追求する高級オーディオの世界は「ピュアオーディオ」と呼ばれるが、音楽そっちのけで機材やケーブルの自慢に終始するマニアの存在などもあり、一般の音楽ファンからは敬遠されがち。一方、デジタルプレーヤーや音楽配信は音楽を手軽で身近なものにしたが、その分音質が犠牲になっている面もある。
 「音楽が生活の一部だという10代~30代が多いが、安直化していく音についてはあまり話題に上らない。若い世代のオーディオ離れは旧態依然とした業界のなれの果てだと自覚し、猛省している。ちゃんとしたオーディオで音楽を聴き、目の覚めるような経験をしてほしい」(my-musicstyle 実行委員会)

 オーディオマニアというのは手段が目的になった人たちだ。音楽を聴く道具そのものを趣味にしている。本体に何千万円もかける人はもちろんのこと、それをつなぐケーブルに何百万円も使ったして自分の持っている本体の総額よりもケーブルなどの周辺機器の総額のほうが高い人さえもいる。あるいはオーディオを聴くための家を建てる人もいる。ほんのわずかの音の違いに高額を費やすのがオーディオマニアである。今のハイエンド・オーディオといわれる高級オーディオはこういう人たちを対象にしている。したがって工学製品としては不当と思われるほど価格が高い。とくに最近円安ユーロ高の影響もあって輸入製品はどんどん値上がりしている。中にはいっきに2倍になったものもある。限られたオーディオマニアからもうけだけるだけもうけようとするメーカーの姿勢には不信感をもってしまう。家族や他人に迷惑をかけなければ趣味にいくらかけようがその人の問題であるということに結局はなってしまうのだが。
 ただ、日本や米国は経済力が落ちていくのは間違いないことであり、オーディオに大金を出せる人も減っていくであろう。そうなるとハイエンド・オーディオメーカーの次の狙いは中国か?

0 件のコメント: