2009年12月31日木曜日

大晦日

 今日は雪が降った、明日の元旦も降るかな。午前中は職場の床をクリーナーでみがき、明日ワックスをかける予定。午後からは音楽を聴いている。今、1963年録音のカラヤンのカルメン全曲版を聴きながらこれを書いている。紅白歌合戦を見る習慣はないので、CDを聴きながら今年を終えることになる。年が明けるまで起きている習慣もないので、カルメンを聴き終えて床につく予定である。
 
 来年が良い年であることを願う。
 
 

2009年12月7日月曜日

ネット接続不良に振り回された1週間

 まず、前回のことから話を始めよう。自宅で光ファイバーを使っているが、今年の2月にネット接続が不安定となった。ときどきネットにつながらなくなり、何回も接続を試みるとつながるといった症状だった。ルーターのランプ表示には異常はなかった。この時はプロバイダー側の問題だと決めつけ連絡をとった。しかし、プロバイダーの調査では回線には異常なかった。プロバイダーに言われ、ルーターを通さずに直接光ファイバーとパソコンをつないだところ全く症状が出ずにスムースにネットに接続ができた。こうなるとルーターの問題ということになる。ルーターを買い換えると症状はピタリと消失した。ルーターの故障だったのだ。

 今回は11月終盤から、時々カチッと音がしてネット接続が切れるようになり、ルーターのネット接続に関するランプも消灯してしまう。その後徐々に切断の頻度は増えていった。前回の反省からプロバイダーを疑わず、ルーターの問題だと思い、11月30日ルーターを買い換えた。買い換えてから6日間ほどはよかった。しかし症状が再発し、しかもひどくなったため、12月6日販売店に相談したところ他社のルーターに交換してくれた。そのルーターにしてその日は良かった。しかし次の日、つまり今朝から全くネットに接続できない状態となった。ネット接続に関するルーターのランプも点滅してつながっていないことを示している。ルーターを通さずに光ファイバーの接続装置とパソコンをつないでもネットに接続できない。こうなるとルーターよりも上流の問題、つまりプロバイダー側の問題ということになる。プロバイダーに連絡をとったところ、ケーブルの異常も考えられるとのことで、昼の休憩時間に自宅にもどりケーブルを交換したが、症状変わらず。その旨プロバイダーに伝え、結局夕方工事担当者が来て、光ファイバーの接続装置の故障だということが分かり、装置を交換して、無事に接続できるようになった。
 
 早合点してルーターを買い換えるのではなかったなあ、まず光ファイバーの接続装置をパソコンを直接つないでどうなるか試すべきだった。そうすれば早期にプロバイダー側の問題だと気づいたはずだ。それにしても、この1週間は疲れた。

2009年11月24日火曜日

ゲルギエフ



 ワレリー・ゲルギエフは今もっとも人気のある指揮者の一人であり、一般には爆演系と言われている。今夜はそのゲルギエフとマリインスキー歌劇場管弦楽団のコンサートを聴いた。

 プログラムは前半はムソルグスキーの歌劇「ホヴァーンシチナ」より前奏曲(金管合奏版)、交響詩「禿山の一夜」(金管合奏版)、歌曲集「死の歌と踊り」であり、後半はチャイコフスキーの交響曲第5番、アンコールがチャイコフスキーの「くるみ割り人形」からアダージョとトレパックであった。

 前半はちょっとなじめなかったが、後半のチャイコフスキーは良かった。さすが爆演系、金管部隊も大活躍で最終楽章はおおいに盛り上がった。こういうゲルギエフを音が大きいだけと冷ややかに見ている人もいるのは承知しているが、充分楽しめたのでまあいいんじゃないですか。

2009年10月18日日曜日

加藤和彦氏を悼む

 加藤和彦という人には飄々として人生を楽しんでいるというイメージがあり、自殺ということとはもっともかけ離れた人だと思っていた。もっともっと生きて、すばらしい音楽を作っていってもらいたかった。

2009年10月12日月曜日

ボブ・ディラン



 ボブ・ディランが好きだった。このジャケットの恋人といっしょの若いディラン、青春を感じさせて良い写真だと思う。このジャケットが好きだという人は多いようだ。





 一方、このジャケットも好きだ。この時代はプロテストソングという言葉があった。その雰囲気を伝えている。

 今のボブ・ディランは聴いていないなあ。

 

2009年9月13日日曜日

市民オペラは相性が合わない

 昨年でこりたはずの市民オペラ、今回はイタリアから指揮者、韓国から男性歌手を招聘し、国内の歌手はオーディションで選考、オーケストラはプロということで、そこそこのレベルが期待できたので行った。

 結局一幕で帰ってきた。椿姫だから、圧倒的に主役のヴィオレッタの比重が高い。これがまずいと台無しである。主役も外国から招聘すれば良かったのだろうが、そこまですると市民オペラとしての主体性がなくなってしまうのだろう。

 行く前の午前中カルロス・クライバー指揮のコトルバスの椿姫を聴いて、帰ってからはネトレプコの椿姫で口直しをした。

2009年8月25日火曜日

新型ワクチンの安全性


 以下はウェブサイトからの転載である。
 1976年に米国で、今回と同じくH1N1型で豚から由来したインフルエンザが流行した。陸軍訓練基地で、新兵の間で豚型インフルエンザの集団発生が起こった。
 米国の当局は新たな流行を恐れ、総ての米国国民に豚型インフルエンザワクチンの予防接種を受ける機会を提供し、それに必要なワクチンを早急に製造するとの対策を提案。当時のフォード大統領は1億3500万ドル(現在の価値では5億ドルに相当)という巨額を投じ、実行に移すことを決めた。
 10月から予防接種が開始、ところが11月末ぐらいから接種者の間で、副作用のギラン・バレー症候群の発生が報告され始めた。緊急調査でワクチン接種者からのギラン・バレー症候群の発生は非接種者の約7倍であることが判明した。結局1976 年12月には、接種キャンペーンは中止された。
 このインフルエンザの流行は、推定感染者約500人、入院などの患者12人、死亡は最初の新兵1人。ワクチンは4000万人に接種して約500人という割合でギラン・バレー症候群が発生し、30人~50人死亡している。



 このような記事を読むと新型インフルエンザワクチンの安全性は大丈夫だろうかと心配になる。国産のものはこれまでの季節性と同じ製法であるので、副作用も同等と考えてよいだろう。しかし輸入のワクチンを国内の試験をせずに接種するのは危険なのではないか。新型インフルエンザにかかった人のほとんどが重症化せずに治癒することを考えると、リスクを冒す必要があるのだろうか。しかも新型ワクチンの効果は従来の季節性と同じ程度だろうから、接種すればかからないというものではない。かかる可能性が半分に減るくらいだろう。
 かかっても重症化する可能性の少ない人への接種は遅れてもよいから、国産のワクチンだけでまかなう方がよいのではないか。

2009年8月23日日曜日

アフィニス・合同オーケストラ演奏会

 アフィニス夏の音楽祭・合同オーケストラ演奏会
  メンデルスゾーン:弦楽のための交響曲第9番ハ長調
  コープランド:クワイエットシティ
  ハイドン:協奏交響曲変ロ長調HobI-105
  ムソルグスキー(ラヴェル編):展覧会の絵
 
 1曲目のメンデルスゾーンはほとんど眠っていた。メンデルスゾーンやドヴォルザークの曲はこれまでも眠ってしまうことが多かったが、またやってしまった。旋律が心地よいためだと思う。コープランドの静かな曲の方が眠ってしまいそうなものだが、コープランドはしっかり起きて、都会のひんやりした夜のイメージを感じた。

 展覧会の絵はムソルグスキーが友人の展覧会の印象を表現したもので、原曲はピアノ独奏曲である。ラヴェル編曲の管弦楽版は極彩色でドハデな曲である。オーケストラの面白さを味わうにはうってつけの曲であり、満喫しました。
 でも、この曲って展覧会の個人的な印象なわけで、それがここまで巨大に膨張するというのはふつうの精神世界ではない。元々の曲の意味を考えると、原曲のピアノ独奏曲が正解という気がする。まあ、標題音楽ではなく絶対音楽として原曲とは別の曲として聴けば問題ないのかも知れないが。

2009年8月22日土曜日

アフィニス・室内楽演奏会

 今夜のアフィニス夏の音楽祭・室内楽演奏会3は前半退屈で、はずれかと思ったが、後半の金管楽器だけの編制の曲が良くて、結局行って良かったということになった。
 金管楽器だけの曲というのはこういう機会でもないと聴くことがない。今夜は金管楽器の魅力を知ることができて得をした気分だ。

 プログラムは
 モーツァルト:ディヴェルティメント変ホ長調K.166
 マルティヌー:九重奏曲第2番
 ブルッフ:弦楽八重奏曲変ロ長調
 アーノルド:金管五重奏曲Op.73
 エワルド:金管五重奏曲第1番「シンフォニー」
 スザート:スザート組曲

2009年7月11日土曜日

ニコライ・トカレフ

 ニコライ・トカレフのピアノ・リサイタルから戻ってきたところである。プログラムは
 グリーク(ピアノ編曲:セルゲイ・クルサノフ):組曲「ペール・ギュント」第1番より1.朝2.オーセの死3.アニトラの踊り
 ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ
 ラヴェル:夜のガスパール
 P.パブスト:オペラ「スペードの女王」による挿絵-チャイコフスキー「スペードの女王」の主題によるピアのための大変奏曲
 A.ローゼンブラット:チャイコフスキー「白鳥の湖」の主題によるピアノのためのファンタジー
 となかなか意欲的である。

 アンコールはラフマニノフ:フレリュード、リスト:ラ・カンパネッラ、ドビュッシー:月の光であった。

 後半の2曲のチャイコフスキーの主題によるピアノ曲は初めて聴く曲だがなかなか華麗な演奏だった。ローゼンブラットの曲はちょっとジャズっぽさも感じた。
 今日の演奏ではラ・カンパネッラが一番良かった。

 大ホールで入りは4割程度、中ホールであればちょうど良かったのにね。

2009年6月20日土曜日

ブラッド・メルドー



 ジャズのCDで一番よく聴くのはブラッド・メルドーのソロ・ピアノによる「elegiac cycle」である。ジャズのソロ・ピアノで有名なのはキース・ジャレットの「ケルン・コンサート」だが、それよりもずっと好きだ。

 キース・ジャレットはソロ・ピアノのリサイタルを聴いたことがあり、ブラッド・メルドーもトリオのコンサートを聴いたことがある。両方とも実演では残念ながらあまり感動しなかった。
 
 メルドーはクラシックのソプラノ歌手のルネ・フレミングといっしょにCDを出している。全曲メルドーの作曲であるが、これはちょっととっつきにくい音楽だ。もう少し聴き込まないと良さが分からないだろう。

 現代のジャズ・シーンで新譜を買おうという気になるのはメルドーくらいだなあ。

2009年5月31日日曜日

CDプレイヤーの故障

 CDプレイヤーが頻繁に音が飛ぶようになり、修理に出した。買ってから6年くらいだから故障してもおかしくはない年数だ。

 ところがメーカーから修理部品がないという返事が来た。修理部品は販売終了して8年間は保管するという規則があったと思うが、その規則に反しているわけだ。そのため、このCDプレイヤーと同等の現行品を修理価格で提供するということになった。52500円で262500円の新品を提供してもらえるというのは得した気分にもなる。

 ただ、このメーカーはオーディオの世界では老舗の大手であり、そのメーカーが規則に反して修理部品を保管していなかったというのにはがっかりした。アキュフェーズのように8年間を超えても修理するというポリシーの会社もあるのに。もうこのメーカーの製品を買うことはないだろう。

 したがって、今はメインのシステムで音楽を聴くことができず、サブのシステムで聴いているが、音が全然違う。新たに来るCDプレイヤーは今メーカーに在庫がないため、6月中旬になるという。早く来ないかなあ。

2009年5月17日日曜日

新型インフルには米国式の対応で

 新型インフルエンザが国内発生したが、弱毒型に対して過剰な反応はすべきではない。この点では米国のやり方は適切だと思う。米国では現在、隔離や休校などは行なっておらず、通常の季節性インフルエンザと同じような対応である。

 社会活動を過度に制限するようなことをすれば、新型インフルエンザの弊害よりもそちらの弊害の方が大きくなってしまう。

 結局多くの人が感染するか、あるいはワクチンで免疫を獲得しなければ流行はおさまらないのだから、大流行をおさえて小流行させながら徐々に沈静化させるのがベストだ。

2009年5月5日火曜日

豚で良かった新型インフルエンザ

 新型インフルエンザが懸念されていた鳥でなく豚で弱毒型であったというのはラッキーなことだ。症状は季節性インフルエンザと変わらないようだし、タミフルやリレンザが効くわけだし、H5N1ウイルスで予想されていたような日本国内で数十万人の死亡者が出るということはないだろう。

 ただ、大流行したときの混乱は心配ではある。発熱外来も流行の始まりには有効だろうが、大流行した場合は少数の発熱外来だけで対処できないのは明らかである。

 東京で発熱患者が診療拒否されたとの報道があったが、医療機関が過度に恐れるのは問題だ。ただ、今もし一般の医療機関を受診した患者が新型インフルエンザであることが判明すれば、その医療機関は一定期間閉鎖されてしまうだろうから、神経質になるのも無理のないことではある。

 罹患しても重症化する可能性は少ないので、医療従事者に新型インフルエンザワクチンを接種した上で、大流行時は一般の医療機関が恐れずに診療すべきではないだろうか。

2009年4月19日日曜日

今月購入したCD

 今月買ったCDはまずアマゾンからゲルギエフ指揮のヴェルディのレクイエム。ヴェルディのレクイエムは好きな曲なのでたくさんCDを持っている。すでに 18組ものCDを持っており、少し前に出たゲルギエフのCDは価格が高かったこともあり、購入を見送っていた。今回値下がりしたのとアマゾンのギフトカードがあったので購入した。これで19組めのCDとなったが、一番好きなのはアバド指揮のソプラノがゲオルギューの盤だ。
 アマゾンからはクン=ウー・パイクのベートーヴェン・ピアノソナタ「悲愴」「月光」「熱情」も購入した。

 そしてHMVのまとめ買い、HMVは3枚以上一度に購入すると割引になるというようなシステムなので、どうしても一か月分まとめ買いするようになる。プレートル指揮のマーラーの6番、Sergio and Odair Assadによるピアソラのギター曲集、クララ・シューマン歌曲集、そして7枚組のグリーグ歌曲集、50枚組のオペラハイライト集、あわせてCD60枚で 14210円だった。
 
 CDを何千枚も持っている人がとうとう保管場所がなくなり、買った枚数だけ中古CDショップに売ることにしたという話を読んだが、私もそうしなければもう保管場所がなくなる。
 日本でも高音質の音楽配信が始まるようだが、それが主流になれば保管場所で悩む必要になくなるが、コレクター的要素がある人にとっては淋しいことでもある。

2009年3月28日土曜日

イェルク・デムスのピアノ・リサイタル


          HMVのサイトから拝借したCDジャケットの写真 


 今夜、デムスのピアノ・リサイタルがあった。デムスは一般的な知名度は高くないので小さな会場で料金も安い。私がデムスという名前を知ったのは、シューマンのComplete Piano Worksという13枚のCDからなるボックスセットを買った時だった。安いボックスセットを買ったら、演奏者がデムスだったというわけだ。

 パンフレットのプロフィールには500枚以上の録音があると書かれている。HMVで調べても現在販売されているCDは59種類ある。

 リサイタルは前半はベートーヴェンのピアノソナタ31番とフランクのテーマによる変奏曲、後半はシューマンの子どもの情景と幻想曲だった。
 そのデムスは今80歳だという。80歳で今夜のような演奏ができるというのは大したものだと思う。ただ演奏は歳を感じさせないが、見た目は上の写真よりも老けていて80歳と思わせる風貌であった。
 

2009年3月13日金曜日

iPod

 iPod Touchをクレジット・カードのたまったポイントを利用して買った。このカードの親会社は米国にある銀行だが、経営破綻する可能性を言われている。破綻すればポイントも使えなくなるかと思い、早めに使うことにしたわけだ。

 iPodで聴く音はイヤホンなので、低音が出ずクラシックではあまり良い音とは言えないが、pops系ではそこそこの音だと思う。popsに的をしぼった音づくりをしているのだろう。

 これまでは音楽を聴くときは自室に閉じこもって聴いていたが、今は家族のいるリヴィング・ルームでiPodを聴いたりしている。この点ではiPodを買って良かったと思う。

 暖かくなれば、外でiPodを聴いて休日をすごしてみようと考えている。

2009年2月12日木曜日

アリアンナの嘆き

 今日は朝から気分の乗らない日であった。そういう気分のまま、「アリアンナの嘆き」(これはモンテヴェルディの曲)と題されたバロックコンサートに行った。ロベルタ・マメリという若いソプラノとメゾソプラノの波多野睦美、バロックギター、リュートのつのだたかしの3人のコンサートであった。波多野睦美とつのだたかしは日本バロック界の有名人であり、CDは持っていなくても名前は知っている。特につのだたかしは漫画家のつのだじろう、ドラマーのつのだひろの兄弟だということも知ってるもんね。でも今日の主役のロベルタ・マメリという歌手の名前は聞いたことがなかった。

 コンサートが終わったあと、すっかり幸せな気分になっていた。音楽の力だなあというのはちょっと違う。実はロベルタ・マメリという人がとても美しい人だったのだ。写真よりも若くて美しい人だ。美人歌手のすばらしい歌声を聴いて幸せになった、つまり音楽+リビドーの力というのが正しい解釈。最前列中央の席でしっかり見て聴きました。

 このマメリ、バロックというマイナーな世界にとどまらなければ、人気が出ると思う。プログラムのプロフィールではモーツァルトやワーグナーのオペラに出演したり、ブラームスの宗教曲やさらにはオルフ、バーンスタインなどの20世紀の音楽も歌っているようなので、今後期待が持てる。

 マメリのバロック以外のCDが出れば購入します。実はバロックは後期のバッハやヘンデルは聴くが、今回のコンサートのモンテヴェルディのような1600年代の初期・中期のバロックはちょっとにがてなのだ。

2009年2月7日土曜日

1743年製グァルネリ・デル・ジェス

 グァルネリ・デル・ジェスはストラディヴァリウスと並ぶヴァイオリン製作の名工として知られている。
 1743年製グァルネリ・デル・ジェスは門外不出のコレクションとしてニューヨークの大富豪の手元にあったものであり、いまだかつて公の場で弾かれたことはないらしい。

 今日、大阪フィルハーモニー交響楽団の首席コンサートマスターである28歳の長原幸太のリサイタルでこの楽器が弾かれた。
 今回のリサイタルのプログラムは第一部はドビュッシーのヴァイオリンソナタ、ラヴェルのヴァイオリンソナタ、クライスラーの小品で「愛の喜び」、「愛の悲しみ」、「ウィーン奇想曲」、第二部はプーランクのヴァイオリンソナタ「ガルシア・ロルカの思い出に」、サン=サーンスのヴァイオリンソナタ第1番、アンコールがドビュッシーの「亜麻色の髪の乙女」、マスネのタイスから瞑想曲というオールフランスであった。

 グァルネリは先入観もあるのかも知れないがやわらかく艶のある良い音だった。

 サン=サーンスのヴァイオリンソナタを演奏することを最初に決めたので、オールフランスで行こうということになったらしいが、あまりなじみやすい曲目ではない。サン=サーンスはなかなか良かった。ドビュッシーのヴァイオリンソナタは曲としては分かりにくいが、今回の曲の中ではCDでよく聴いており、なじみがある曲である。

 最後のマスネの瞑想曲は予定にはなく、急遽演奏したのでリハーサルはしていなかったとのこと。でも最後がこの曲で良かったと思う。

 今回フランスのエスプレッソじゃなく、エスプリをたっぷり味わったが、ベートーヴェンのクロイツェルソナタやブラームスの雨の歌を聴いてみたかったと思ったりして。

2009年1月27日火曜日

モーツァルトの誕生日

 今日、1月27日はモーツァルトの誕生日なのか。

 今日はなぜか頭がぼーとして、倦怠感がある。これで明日熱が出ればインフルエンザかも知れない。

 こういうときはモーツァルトのピアノソナタを聴こう。自然にすーと心の中に入ってくる。これがベートーヴェンだと脳を経由して心に入ってくるという感じになる。あ、心は脳が作った幻だなんて議論はなし。

 ピアニストのブレンデルの言った「モーツァルトのピアノ独奏曲は、子供には易しすぎ、大人には難しすぎる」という言葉がモーツァルトのピアノ曲の魅力を表している。

2009年1月18日日曜日

ワクチンが効いていない

 今年のインフルエンザワクチンは昨年に続いて、あまり効かないのではないか。


 以下は読売新聞のサイトから

 東京都は17日、町田市内の「鶴川サナトリウム病院」(日野研一郎院長)で、入院患者と職員の計101人がインフルエンザに集団感染し、77~100歳の女性患者3人が死亡した、と発表した。死亡した3人はいずれもA型インフルエンザだった。
 発表などによると、同病院には高齢の認知症患者を中心に448人(17日現在)が入院、職員335人が勤務しており、今月3日、女性職員(24)が最初に発症。6日に患者4人が発症した。その後、感染者が増え続け、肺炎を併発した85歳と100歳の女性患者2人が11日夜に死亡。16日にも77歳の女性患者が亡くなった。
 同病院の入院患者の平均年齢は83歳。インフルエンザワクチンの接種率は入院患者が約89%、職員が約92%で、都は「接種率は比較的高い」としている。


 これだけワクチンの接種率が高いのに集団感染を起こすというのは、ワクチンの有効率が低いということだ。インフルエンザワクチンの有効率は低い年は30%、高い年は70%と言われている。昨シーズンは30%程度の低い有効率で、私の子供2人がワクチンを打っているのにインフルエンザにかかってしまった。

 やがて新型インフルエンザが発生し、そのワクチンができるわけだが、もし30%程度の有効率しかなければ流行を抑えられない。70%以上の有効率を期待したいが、こればかりはその時になってみないと分からない。せめて新型インフルエンザの病原性が低いことをを祈ろう。

2009年1月12日月曜日

IT'S A BEAUTIFUL DAY


 IT'S A BEAUTIFUL DAYのファーストアルバム、青春の音楽だと思う。

 高校時代、ウェストコーストのロックが好きな友人がいた。彼はウェストコーストでも少しマイナーなバンドのファンだった。Moby GrapeとかIT'S A BEAUTIFUL DAYとか。ウェストコーストの音は軽やかで明るく少しサイケデリックである。私はもっと重く暗いロックが好きだったので、彼の分野のロックは聴かなかった。ただ、IT'S A BEAUTIFUL DAYの美しいアルバムジャケットは印象に残っていた。

 ときどきロックが聴きたくなることがあり、そういう時に昔購入しなかったアルバムがCDで発売されていないか探したりするのだが、IT'S A BEAUTIFUL DAYはなかった。しかし、このたび紙ジャケットでCDとして発売されたので購入した。

 その当時のロックでもローリング・ストーンズやレッド・ツェッペリンやエマーソン・レイク・アンド・パーマーなど聴いても青春は感じない。やはりウェストコーストの音が青春を感じさせる音なのだろう。ジャズでもウェストコーストのジャズはさわやかだもんね。

 ビートルズは別にして、当時ニューロックとかアートロックとか言われていたロックで最初に好きになったのはシカゴだった。でも、もう長い間シカゴは聴いていない。シカゴはブラスロックとも呼ばれていて、その分野ではブラッド・スウェット・アンド・ティアーズが先輩になる。ブラッド・スウェット・アンド・ティアーズはLP以外にCDも持っていて、今でも聴くことはある。どうしてシカゴは聴かないのか、ひとつにはLPしか持っておらずレコードプレーヤーで聴くのが面倒だということもあるが、シカゴはその後も延々と続いて、当初とはまったく違うバンドになってしまい、私の範疇から出てしまったということが大きいと思う。

 さて、次にロックが聴きたくなったときはMoby GrapeのWowでも購入しようか。

2009年1月11日日曜日

マリアンヌ・フェイスフル

 マリアンヌ・フェイスフルというイギリスの歌手を知ったのは、クルト・ヴァイル(ワイル)のCDを調べているときだった。彼女はヴァイルの歌曲を歌ったCDを2枚出している。

 波瀾万丈の人生だったようだ。1964年ローリング・ストーンズに見出されアイドル歌手としてデビューし成功を収めたが、ヤク中、アル中、自殺未遂、恋人だったミック・ジャガーとも破局、どん底まで落ちたが、這い上がった。かつての美しい声は失われ、しわがれ声になってしまった。

 復帰後にヴァイルを歌ったわけだが、こういう人にはヴァイルは合うかも知れない。アンネ・ゾフィー・フォン・オッターもヴァイルの歌曲を歌っているが、オッターには合わないなあ。オッターは知的で上品な雰囲気の女性である(雰囲気だけでなく中身もそうだと思う)。こういう人がヴァイルを歌っても何か無理を感じてしまう。オッターがカルメンを演じたDVDを持っているが、これもオッターには合っていなかった。「バラの騎士」のオクタヴィアンのような高貴な役だとぴったりなのに。オッターという人はいろいろやりたい人らしく、エルヴィス・コステロとのデュエットアルバムも出している。これはまずまずだったが、でもポップスよりもクラシックの曲を歌っているオッターの方が好きだ。またスウェーデン出身ということでスウェーデンのグループ「アバ」の歌を歌ったCDも出しているようだ。

 ヴァイルの「七つの大罪」を歌ったフェイスフルのCDが欲しくてHMV、アマゾンと調べたが、売っていなかった。ただ、その過程で彼女の「BLAZING AWAY」というライヴアルバムがアマゾンで690円と格安で売られているのを知り、即購入。なるほど、かつてアイドル歌手だったとは思えないアクの強さだ。このアルバム、バックバンドがかなりいいし、ロックの名盤のひとつに数えられるだろう。ピーター・バラカンは彼女が79年に出した「BROKEN ENGLISH」というアルバムのあまりの毒気に拒否反応を起こしたらしい。こわいもの見たさ(聴きたさ)でその内「BROKEN ENGLISH」も買ってみるかな。

 結局、フェイスフルの「七つの大罪」はTOWER RECORDで販売していたので注文した。まだ届いていない。

2009年1月5日月曜日

音楽配信の思わぬメリット

 ありゃりゃ、HMVのポイントが切り下げになるんだな。これまではのポイントは5%の値引きに相当していたが、それが1%相当と大幅な切り下げになる。ネットによる音楽配信に押されて、CDの売り上げは世界的に減っており、HMVも苦しいのだろう。CD販売だけでなく最近は本の販売にも力を入れているしね。私はHMVのネットショップでほとんどのCDを買っており、つぶれてしまったら困るのでポイント切り下げは甘受するしかない。

 音楽配信は圧縮音源が中心なのでCDよりも音が悪く、またパソコンに取り込むようになるので、クラシックの分野ではまだまだ普及していない。しかし、音楽配信を見直すようなことがあった。

 ゲオルギューの1994年コヴェント・ガーデンの「椿姫」のDVDは持っているが、CDは廃盤になっており入手できなかった。もしやと思い、iTunes Storeで検索すると廃盤になったこのCDが配信されていた。2枚組みに相当する音源で3000円と高くはない。早速購入した。メインのオーディオ装置とは別にデスクトップでPCオーディオをしているので、そのPC内に記録し聴いてみると、この装置で聴く限りは音はまずまずだ。音楽配信のメリットがこういうところにもあったのだなあと感心した。

 楽団自体が音源を配信するところも出てきており、そうするとこれまで商業ベースに乗らずに、CDとして発売されることがなかった音源が配信されるようになっていくのだろう。音の品質さえ良ければネットを通じた配信が中心になる日が来るのだろう。今でもLPレコードなどのアナログ・レコードに根強いファンがいて、いまだにLPレコードの新譜が出ているくらいだから、CDも消滅することはないだろうし消滅してもらいたくはない。

2009年1月4日日曜日

タミフル耐性ウイルス

 タミフル耐性のA/H1N1(ソ連型)インフルエンザウイルスが世界規模で急速に広がっている。日本では鳥取県が突出して耐性ウイルスが多いが、その他の地方ではまだ危惧するほどではない。

 2007年の11月ころから、ヨーロッパを中心に広がってきたようだ。2008年10月の時点でヨーロッパの大半の国で耐性ウイルスが50%を超えている。南アフリカ、セネガルでは100%、オーストラリアで80%が耐性であった。この耐性ウイルスはタミフルが効きにくいといった程度ではなく、まったく効かないほどの耐性を持っている。

 これまでタミフルを使うことによって(薬剤の選択圧)で耐性ウイルスが出ることはあったが、そのウイルスは感染力が弱く問題にはならなかった。しかし、今広がっている耐性ウイルスは突然変異で自然発生したものと考えられており(南アフリカやセネガルなどではタミフルは使われていない)、感染力が強い。数年で世界のAソ連型インフルエンザはタミフル無効株が主流となると言われている。

 今年はまだタミフルは使えるにしても、来年以降はタミフルを使っても効かないケースが多くなるだろう。インフルエンザの迅速診断キットはA型とB型の区別はできるがAソ連型とA香港型の区別はできない。検査でB型に出た場合しかタミフルは使えなくなるだろう。しかも、B型はタミフルよりももう一つの抗インフルエンザ薬であるリレンザの方がよく効く。そうするとタミフルの出番はほとんどなくなる。ただ、リレンザは吸入薬であり、幼児など吸入がうまくできない人には使えない。タミフルに変わる経口の新薬の登場が期待される。

 どの型が新型インフルエンザになるか不明だが、今のところ新型インフルエンザにはタミフルは有効であろうと考えられており、新型インフルエンザに対する薬剤の備蓄もタミフルが中心となっている。タミフルはこの数年の内に、通常のインフルエンザに対しては使われなくなり、新型インフルエンザ用の薬剤という位置づけになるのかも知れない。