2007年9月10日月曜日

若者の所有欲減退

 大前研一氏の以下のような気になるレポート(07/09/04)があった。

 日本経済新聞社が首都圏に住む20代、30代の若者(20代1207人、30代530人)を対象に実施したアンケート調査の結果、無駄な支出を嫌い、貯蓄意欲は高いという、予想以上に堅実で慎ましい暮らしぶりが浮き彫りになった。
 今回のアンケート調査(2007年)の結果を見てみると、20代の人は2000年の調査時点に比べて、車の所有率(23.6%→13.0%)も所有欲(48.2%→25.3%)も半減していて、飲酒についても、月に1度程度あるいは全く飲まないと回答した人の割合が34.4%になっている。
 特に注目すべきは、「車が欲しい」という所有“欲”が低いということだ。高度経済成長期から日本人を形作ってきた所有欲そのものが減退していることを私は重く受け止めるべきだと考えている。こうした若者の実態の変化について、なぜ10年でこれほど変わってしまったのか?ということを、もっと突き詰めて研究することが重要だろう。

 あるブログには「この十年間生育した若者はモノを欲しがりません、お酒も飲みません、パソコンもいりません・・・なんか欲しいものなんか無いのよ。単純に携帯電話のみで全てを間に合わす生活、そんな時代になってきたみたい」とあった。

 所有欲がなく、飲酒せず無駄使いをせず貯金に励むというのは、清貧でよいことではないかという意見を持つ人も当然いるだろう。だがそういう肯定的なものではないような気もする。大前研一氏も不気味なものを感じているのではないか。

0 件のコメント: