2009年1月11日日曜日

マリアンヌ・フェイスフル

 マリアンヌ・フェイスフルというイギリスの歌手を知ったのは、クルト・ヴァイル(ワイル)のCDを調べているときだった。彼女はヴァイルの歌曲を歌ったCDを2枚出している。

 波瀾万丈の人生だったようだ。1964年ローリング・ストーンズに見出されアイドル歌手としてデビューし成功を収めたが、ヤク中、アル中、自殺未遂、恋人だったミック・ジャガーとも破局、どん底まで落ちたが、這い上がった。かつての美しい声は失われ、しわがれ声になってしまった。

 復帰後にヴァイルを歌ったわけだが、こういう人にはヴァイルは合うかも知れない。アンネ・ゾフィー・フォン・オッターもヴァイルの歌曲を歌っているが、オッターには合わないなあ。オッターは知的で上品な雰囲気の女性である(雰囲気だけでなく中身もそうだと思う)。こういう人がヴァイルを歌っても何か無理を感じてしまう。オッターがカルメンを演じたDVDを持っているが、これもオッターには合っていなかった。「バラの騎士」のオクタヴィアンのような高貴な役だとぴったりなのに。オッターという人はいろいろやりたい人らしく、エルヴィス・コステロとのデュエットアルバムも出している。これはまずまずだったが、でもポップスよりもクラシックの曲を歌っているオッターの方が好きだ。またスウェーデン出身ということでスウェーデンのグループ「アバ」の歌を歌ったCDも出しているようだ。

 ヴァイルの「七つの大罪」を歌ったフェイスフルのCDが欲しくてHMV、アマゾンと調べたが、売っていなかった。ただ、その過程で彼女の「BLAZING AWAY」というライヴアルバムがアマゾンで690円と格安で売られているのを知り、即購入。なるほど、かつてアイドル歌手だったとは思えないアクの強さだ。このアルバム、バックバンドがかなりいいし、ロックの名盤のひとつに数えられるだろう。ピーター・バラカンは彼女が79年に出した「BROKEN ENGLISH」というアルバムのあまりの毒気に拒否反応を起こしたらしい。こわいもの見たさ(聴きたさ)でその内「BROKEN ENGLISH」も買ってみるかな。

 結局、フェイスフルの「七つの大罪」はTOWER RECORDで販売していたので注文した。まだ届いていない。

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