2007年10月21日日曜日

スリッパ

 スリッパという履物が何のために存在しているのか前から疑問に思っていた。調べたところ、語源である「slipper」は「すっと履ける物」という意味で、上履き全般のことを指すが、日本で一般的にスリッパと呼ばれている形状のものは、日本で生まれたものだそうだ。
 開国により西洋人が多く日本に訪れるようになった明治初頭、室内で靴を脱ぐ習慣の無い西洋人が土足で屋内へ入り込む問題が発生し、それを解決するために仕立て職人である徳野利三郎が1907年(1876年という説もある)に発案した上履きが、現在のスリッパの原型であると言われている。当時は、靴の上から履くためのものだった。現在では一般的には、足を汚さないために使用するということらしい。

 足を汚さないためというのは納得できない。ふつうに掃除している家で足が汚れるか。洗濯しないスリッパの方がよほど汚いだろう。足が冷たいために履くというのならば靴下を履けばよい、靴下ではすべるというならば、滑り止めのついた靴下もある。履物を履かないと落ち着かないのならば、デッキシューズを履けばよい。つまずいてこけて、骨折するという危険がうんと減る。

 私はスリッパが嫌いだ。

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