2007年12月27日木曜日

ブラームスはお好き

 「ブラームスはお好き」というのはサガンの小説の題名であるが、メキシコの指揮者であるエンリケ・バティスに「ブラームスはお好き」と聞いてみたい。
 バティスは爆演系指揮者として、一部熱烈なファンがいる。彼のベートーヴェンの7番は世界最速の演奏と言われており、私も聴いたが、そもそもベートーヴェンの7番は爆演系の曲なので、バティスの指揮が別に変だとは感じなかった(良いとも思わなかった)。
 でもブラームスは変だ。ブラームスの音楽は暗くてじめじめしている。4つある交響曲の中でも3番と4番は暗い。ところがバティス指揮のブラームスの交響曲はぜんぜん暗くない。あっけらかんとした明るい演奏なのだ。こういう演奏をおもしろがる人もいるだろうが、ちょっとついて行けないなあ。
 バティスは悲哀系の音楽は合わないのかと思うと、バティスが指揮した悲哀系のチャイコフスキーの6番「悲愴」は名演とされているらしい。これは聴かねばなるまい。今度も変だったら、ほんとに怒るぞ。

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