2007年7月21日土曜日

DNA

DNAとはデオキシリボ核酸という物質のことを言うのだが、これが遺伝情報に関係する鎖になったものもDNAと言っているので、分かりにくくなるのではないか。アミノ酸が結合してできた物質を蛋白質と呼ばずに、それもアミノ酸と言ってしまうようなものだろう。古くから慣習的にそう呼ばれているので、専門家は何の疑問も持たないかも知れないが初学者は混乱する。
 このDNAの長い鎖の中に遺伝子と呼ばれるアミノ酸合成に関係する部分が散在している。DNAの鎖と塩基性蛋白質のヒストン、およびその他の多様な蛋白質からなる生体物質を染色体と呼び、人間の体細胞はは22対の常染色体と1対の性染色体を持つ。
 ゲノムとは「ある生物をその生物たらしめるのに必須な遺伝情報」として定義される。つまり各々の体細胞なら二倍染色体セットのうちの一方のセットに含まれる全遺伝情報を意味する。ただ、複数の染色体からなる二倍体細胞においては全染色体を構成するDNAの全塩基配列を意味することもある。

0 件のコメント: