2008年11月16日日曜日

マタンゴ



 新聞の科学欄でキノコは植物よりも動物に近いという記事を読んで、子供のときに観た映画「マタンゴ」を思い出した。「マタンゴ」は1963年公開されたホラー映画である。7人の若者が乗った豪華ヨット「あほうどり号」が遭難し、無人島に流れ着く。しかし、そこはキノコを食べるとキノコ人間「マタンゴ」になってしまうという恐怖の島だった。同時上映作品はヨットレースに興じる若者の青春を明るく描いた「ハワイの若大将」であった。

 今調べてみると、この映画はなかなか深い映画であったようだ。英国の作家、ウィリアム・H・ホジスンの「夜の声」という小説が原作とのこと。この映画は食料を奪い合ったり、女性を巡って争ったり、理性的に協力しようと見せかけて自分だけ助かろうとしたりする、そんな自分だけしか考えない恐い人間たちを描いた作品だったらしい。

 子供のときはただ怖いだけで、人間のエゴを描いた映画であるとは分からなかった。

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