2008年6月26日木曜日

セネストパチー

 セネストパチー cenesthopathy(体感幻覚症・身体型妄想性障害)という言葉を初めて知った。

 セネストパチーとは神経生理学的に考えにくいからだの感覚(=体性感覚)の幻覚(刺激がないのに痛みや違和感がある)のことをいう。精神疾患が背景にあり随伴症状として発症する場合(広義のセネストパチー)とそうでない場合(狭義のセネストパチー)がある。自律神経失調状態の不定愁訴のようにからだのあちこちに発症せず、いつも同じ部位に痛みや違和感が生じる。口腔内の違和感(=口腔内異常感症)が最も多く、ついで陰部・肛門周辺・首や足、皮膚の蟻走感、ピリピリ感、チクチク感など様々とのこと。

 このセネストパチーは医学領域でも一般的に使われる言葉ではないようだ。ネット上のメルク・マニュアルで検索してもひっかからない。ただ、セネストパチーという概念に当てはまる人は多い。

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